真空管フォノイコライザー自作】 
 LPレコードも聞ける環境が必要であると思って、イコライザを真空管で作ることにしました。
 正直言って、LPレコードがハイレゾ音源に勝るとは思っていませんが、昔からの情緒も必要です。
 OP_AMPなどの半導体素子を使えば精度よく特性も出ると思いますが、真空管にこだわりました。
(1)外観
フォノイコライザー正面  フォノイコライザー背面 
フォノイコライザー側面 シャーシは大きな穴は開けなくていいので、何とか
加工できました。やはり角穴はハンドニブラなど使い
ますので時間がかかります。
後で思いましたが、電源トランスと真空管はもっと
離した方が、ノイズ的にも、熱的にもいいと思います。

GND端子は後で気づいて付けたのでかなり下について
しまいました。

 
(2)回路 
 ネットやらMJ誌を見て、回路を決めました。手に入る真空管は限られますし、回路構成は帰還をかけない
 CR型がいいということなので、これにしました、
 増幅回路は真空管12AT7を使ったSRPP回路で、出力インピーダンスをなるべく低くしています。
 イコライザ素子値はネットの受け売りです。RIAA特性をちゃんと合わせるには、コンデンサの微調整が
 必要です。
 とにかく微少信号を扱うので、電源の平滑度ををよくすることと、真空管のヒーターは直流点火にして、
 ACからの影響をなくすことが重要です。
 
・回路図 
(3)配線・部品 
 フォノイコライザー内部配線 イコライザ素子には抵抗は金属被膜±1%、
コンデンサはニッセイ電機のAPS ±5%を使いました。
コンデンサは、もっといい精度のものでないと、
RIAA特性±2%なんていうところには入りません。
また、真空管回路の特性のバラツキなどもありますので面倒ですがコンデンサの微調整が必要です。

真空管のヒータを直流点火するにはドロッパー電源が
必要となり結構場所をとります。熱も出るので注意が
必要です。


(4)特性など
 RIAA特性のデータをとるのは、かなり面倒です。レベルメータも精度よく読めないし、発信器も周波数が精度が
 良いものでないと測定ができません。校正された機材ではありませんがそれなりに測定しました。
 歪率を測りたくて歪率計をヤフオクで中古を買ったんですが、いまひとつ、チャンと測れているのか分かりません
 一応のせておきます。
 
・測定データ 
 
 実際に聞いてみたのですが、AMP内臓のイコライザーと比較してみますが、私はよく違いが分からないです。
 特に真空管にしたからということはないんですが・・・。


 [2024/01/29追記] アンプのボリュームを大きくするとハムノイズが聞こえます。これはダメだと思って、
 平滑回路のCを増やしたり、GNDを強化したりしたんですがあまり効果ありません。この筐体や部品のレイアウト
 配線コースなど基本的なところがよくないです。AC電源周りを分離しないとダメなようです。
 実用上の音量で聞く限りはこれでいいとして、やはり新たに別のものを作らないといけないと思います。
 イコライザーはかなり難しいです。
 
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